結局、歯の被せ物って何を選べばいいの?

こんにちは。
歯の治療って、やたらと選択肢が多くて「で、結局どれがいいの?」ってなること、ありますよね。
特に**被せ物(クラウン)**の話。保険もあれば自費もあるし、見た目重視なのか、強度なのか、値段なのか…悩ましい。

今回は、実際に患者さんによく聞かれる「被せ物、結局どれがいいのか問題」について、場所別に個人的なオススメを交えながらまとめてみます。

あくまで参考程度に。だけど、結構リアルな感覚で書いてます。

◆ 選ぶポイントは「被せる場所」と「本数」

最初にざっくり整理。
被せ物は**“どこに”“何本”被せるか**で、選ぶべき材料が変わってきます。

■ 前歯を一本だけ被せる場合(左右の犬歯まで)

見た目、超大事です。
1本だけ被せると、周囲の天然歯との色や質感の差がめちゃくちゃ目立つ。なので、とにかく見た目の自然さ重視で選ぶべし。

オススメ順位:

1位:e-MAX(自費)
┗ 自然な透明感と色合いが◎。本物の歯の見た目に一番近いセラミック。

2位:セレック(自費)
┗ 即日で作れるハイテクセラミック。選べる色も多く、即日なので合わないときすぐ作り直せる。

3位:CAD冠(保険)
┗ レジンとセラミックのハイブリッド。セレックと近い製法だけど、強度と選べる色のバリエーションで劣る。

■ 小臼歯(犬歯の後ろ2本)=笑ったら見える奥歯

ここも結構目立ちます。特に笑顔が大きい人。
なので「見た目 × 耐久性」のバランスが大事。

オススメ順位:

1位:セレック

2位:CAD冠
┗ 保険でいけるし、前歯よりは色の差が気になりにくい。コスパで選ぶならこれ。

■ 大臼歯(奥から1番目・2番目の歯)=噛む力が強いところ

ここは見た目より“耐久性”重視
食事のたびに圧がかかる場所なので、強さがモノを言います。

オススメ順位:

1位:ゴールド(自費)
┗ 金属特有の展性、延性という性質から歯に優しく、割れにくい。腐食もしないし、見た目気にしないなら最高の素材。最近金が高いから、値段はネック。

2位:CAD冠(保険)
┗ 最近保険で入れられるようになった。(条件付き)かむ力に耐えきれず割れるリスクあり。

3位:セレック(自費)

CADよりは持つと思うけど、めちゃくちゃ長持ちするかは未知数。一度CAD入れてだめならこっちでもいいのかも

4位:ジルコニア(ダイアモンドと同じ組成でできているセラミック)
┗ 硬すぎる。白い見た目だけど光沢感があって、ほかのセラミック程、歯の色には近くない。
 根っこや噛み合う歯にダメージを与えることも。
 マウスピースや噛み合わせの定期チェック必須。

例外 :金属冠 保険

歯ぎしりがめちゃんこ強かったり、奥歯の削れる量が少ないならこれ。見た目や腐食のリスクが騒がれてるけど、歯を削る量が少なくて済むし、割れないし、適度に削れてくれるから、自分は結構好き。

◆ 例外:上の前歯を全部被せる場合

この場合は1本だけ浮くような違和感は出にくいので、
同じ素材で揃えてあれば基本OKです。

「セレック」「e-MAX」「ジルコニア」など、自分の予算に合う範囲で選んで問題なし。

◆ 各素材の注意ポイントまとめ

  • 金属前装冠(保険)
     時間が経つと歯茎の根元から金属色が透ける
     笑ったときに歯茎がしっかり見える人は注意。
  • セラミック系(セレック・ジルコニアなど自費)
     対合歯(噛み合う下の歯)が削れて、茶色く見えることがある
     → 夜のマウスピース着用定期的な噛み合わせ調整がおすすめ。
  • CAD冠(ハイブリッドセラミック 保険)
     割れることあり。歯ぎしりの自覚があるなら、やっぱりマウスピース推奨

◆ 最後に

いろんな素材がありますが、
**大事なのは「どの歯に」「どう使うか」**です。

「とりあえず保険で…」も悪くないけど、
場所によってはちょっとお金かけた方が結果的に長持ちすることも多いです。

迷ったときは、担当の先生と「見た目」「強度」「予算」それぞれのバランスを相談してみてくださいね。

参考になれば嬉しいです。

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